モアモアを語る①

キャラフレインディーズ(CFI)です!
今年は例年より暖かい冬ですが、いかがお過ごしでしょうか?

今回のブログでは、前回の告知通り、
『More powerful, more speedy』(通称:モアモア)について、作者3人が語り合います!

実はこれ、おすすめピックアップをまとめるためのインタビューだったのですが
そのために4~5時間ぐらい語り合っていました!w
そこで、それを短くまとめるだけで終わってしまうのは勿体ない!ということで
語り合った内容を余すところなく皆さんにお伝えしよう!という企画です!

全文を読むのは非常に大変ですが、モアモアマニアがもしいれば
その人にとっては、非常に嬉しい企画なのではないでしょうか…
この曲、すごーく奥が深いんです。

さあ、前置きはこのへんに…
モアモアの作者3人(作詞:黒崎 玲、英訳:高尾 勲、作曲:氷河 火露也)が
モアモアを語り合います。
本編、スタート!

 

氷河:2021年翔愛祭に、英語の詞というCFI初の試みが盛り込まれた楽曲
   『More powerful, more speedy』が誕生しました

黒崎:(∩´∀`)∩
   てか、よく完成させられたわ(いえ、マジで

氷河:ですね、3人それぞれの工夫が実を結んで、形になりました~

黒崎:あの時は特に苦労を掛けましたねー氷河に

氷河:いや~、トランスというのは未知のジャンルだったので
   初めて挫折しかけた、というのはオーバーではなくマジな話ですw
   黒崎さんに詞のイメージの曲を投げて頂いて
   どうにかこうにかそれを真似て、頑張りました

黒崎:高尾さんも割と無茶な注文をやってくれて本当にありがとうございましたー

高尾:いえいえ、玲さんには非常に有意義な経験をさせていただいただけでなく
   CFIにも入れてもらい非常に感謝しております。

黒崎:正直モアモア(『More powerful, more speedy』の略称)は
   高尾さん無しではここまでにならなかったので本気で感謝です
   まあ、私の作詞を曲にするの大概無茶振り(氷河曰く)らしいけど

高尾:玲さんと氷河さんの意気がしっかり合っていることも
   いい曲になった秘訣の一つですね。

 

■モアモアってそもそも、どういう話?

氷河:モアモアという作品は、1つの物語のように見えますね

黒崎:モアモアは、1人の主人公が~じゃなくて、
   その世界で生きる人のうち「主人公の資格のある人」のうちの1人が主人公なのよね

氷河:その主人公はどういう人物でしょうか?

黒崎:あの世界での普通の社会人として生活していたのだけど
   その中で、今の自分が「自分らしくない」「物足りない」「なんか違う」と感じたのよね

高尾:主人公は、より自分の極限を求めたかったのでしょうか。

黒崎:そうねーモアモアの主人公はそこ(ある種の自分の極限)に
   自分らしさと自分を表現することを見つけたのよ

高尾:確かに、慣れた環境に居続けると、いつしか向上心などが薄れていくこともあります。
   さらに高みを目指したい主人公・・・非常に響くと思いますね。

氷河:「自分の存在意義を見出したい」というのは
   誰しも多かれ少なかれ抱いているものなので
   共感しやすいメッセージだと思いました
   モアモアの主人公は、どうやってそれを見出したんですか?

黒崎:モアモアの主人公はとある中古車に出会って
   最初は「余裕が出来たら買おう」くらいだったのよね
   でも、数日後の残業の帰りに偶然、深夜の高速道路で行われる
   非合法のレースを目にしたのよ

高尾:首都高環状線を高速で回っている感じでしょうか?

黒崎:そそ。そういう感じ

氷河:漫画とかで出てくる、いわゆる「走り屋」ってやつですね

黒崎:で、その「速さ」に惹かれた主人公は先の車をローンで購入、そして…って感じね

高尾:ここでいう「速さ」とは、どのようなものでしょうか。

黒崎:むき出しの魂を輝かせる状態ね

高尾:ほほぅ・・・詳しくお聞かせいただいてもよろしいでしょうか。

黒崎:人は生きていくうちにどんどん素の自分を出せないとか出さなくなるのよね
   オブラートに包んでとか言う言葉あるけど
   そのうち自然に「何枚オブラート重ねてんのよ」状態になるわけ
   人間関係の維持とか、立場の維持とか、いろんなものを守るためにとか
   好きな人に好かれるため、嫌われないために…
   そのオブラートを全部はぎ取って中身の魂を輝かせてる姿に惹かれたわけね

   で、主人公は自分が自分らしく魂を輝かせる手段が「パワーと速さ」になったのよね
   「1日だけ」とか「その時だけ」とかでもいいし
   「1人だけ」にでもいいから、その自分の輝きを見てほしいと

高尾:なるほど・・・この先のお金やら名誉やらではなく
   その瞬間に命を燃やせるものをこの主人公は選んだ感じですね。
   一瞬の為だけに、命を燃やせるものがある・・・
   この主人公の、力強さとともに、どこか儚さのようなものも感じますね・・・

氷河:先のことを考えるよりも、今輝いていたい…
   そういう感覚で生きている主人公にはまさにパワーを感じられます

黒崎:「一瞬一瞬を大切に、本気で輝こうとするから人生は輝いたものになる」とか
   そういう感じのアレね
   他の人より明らかに短命にはなるだろうけど

高尾:太く短くの精神ですね・・・

黒崎:まあ、下手しなくても主人公は「正しくない」と言われるだろうし
   自分でもそれはわかってる。
   だけど、「自分にとって正しい」からそちらを選んでるわけね。

高尾:それこそ、生きる上で最も大事なもののひとつである「信念を貫く」ということですね。

黒崎:悪い意味に受け取ってほしくはないけど
   「もっと自分勝手に生きていいよ」みたいなメッセージもあったりするから
   そういう意味じゃメッセージって程立派なものじゃないけど

高尾:「自分勝手に生きる」というのは、言葉を補足すると
   「自分(の信念)を信じ切り、そのルールに従って、
    自分自身で決めた道を貫く」感じだと思うんですよね。
   信念なく自分勝手に生きるのは、結局自滅するのも早いと思うんです。
   ですが、信念を持って生きていれば、それが短命であろうとも、
   自分らしく、悔いのない人生だとも思うんですよね。

黒崎:「かっこよい大人」と表現されるキャラや登場人物が共通してやってる事だと思う
   それこそCOBRAとか、ルパン一味とか、銭形警部とか、ゴルゴ13とか、
   もののけ姫のエボシ様とか、ナウシカのクシャナ様とか、
   紅の豚の人とか、40秒で支度させる人とか…
   実際、「生きてこそ得るものもある」のも事実だけど
   その逆じゃないけど、「文字通りの命がけにならなければ
   得られないモノや守れないモノ」もあるわけで
   モノによっては「死してこそ得るもの、守れるもの」もあるのよね

高尾:まさに「虎穴に入らずんば虎子を得ず」ですね。

黒崎:そのバランスがおかしい状態なのが「正しい」とされてるから
   そこに違和感を感じたり、否定したい人はこの曲の歌詞や雰囲気が刺さると思う
   この曲の歌詞の世界は、ホントに現実の現代の価値観でも
   おかしい状態が「正しい」となって「数世紀後」の世界なのよね。
   それでも、人類は現実の現代よりはるかに幸せに暮らしてる世界

 

■モアモアの世界を統治する「真神(Mass-Seeing)」

氷河:おかしい状態が「正しい」となっている世界とは?

黒崎:ある意味で人類の到達点の一つである、科学技術の発達により作られた人類の理想世界ね
   神様も「数世紀前」に人類が造った世界
   そして神様に守られた楽園で、永遠の幸福と繁栄を約束されて生きてるわ。
   もっとも、寿命で死亡するけど。

氷河:科学技術で神様のようなものを作ったということですか?

黒崎:そうね
   そしてその神様が信仰されているわ
   神様は政府であり、警察であり、法律である感じね

氷河:そのおかげで、安定が保障されている環境だったわけですね

黒崎:ええ。
   約束された安定と幸福、そして繁栄
   就職も半分くらいは神様が決めてる

氷河:でも、だからこそ、主人公は「自分の魂を揺さぶる何か」を求めたと…

黒崎:ええ。
   でも、全員「今より安定してるし今より幸せ」なのよね。基本的に
   で、神様は自分で進化するし、自分で自分を治すし、自分で楽園を広くできるから
   人類はそれこそ「宇宙のすべてを楽園」にしても狭いとかならなきゃ
   永遠に幸せで、安定してて、繫栄していける。
   で、そうなる前に神様が次元を超えるとかそういう手段を手に入れたら
   楽園は広がり続けるし、人類も繁栄し続ける

氷河:人間が造った「全知全能の神」に生かされている…そういう状態ですね
   そして、その「全知全能の神」が詞に出てくる「真神」ですね

黒崎:そそ

氷河:真神の英訳は「マシン」とされており
   英語詞を見ることで、その神が人間に作られたものであるとわかりますね
   しかも「Machine」ではなく「Mass-Seeing」でした

黒崎:そこの英訳は高尾さんがマジでセンスを輝かせまくったのよね
   地味に造語だしねコレ
   「Machine」じゃなんか違うからもうローマ字で「マシン」と書くつもりだったのを
   高尾さんのひらめきでそうなった

高尾:「Mass-Seeing」としたのは、Massには大衆という意味があり
   それを見ている(Seeing)真神という意味で考えました。

氷河:神、機械、そして大衆を見下ろす者のトリプルミーニング…
   英詞でとても印象的なポイントですね

黒崎:ここはホント高尾さんのセンスが凄かった。
   あの世界では、現在あるあらゆる宗教が
   「古の時代では宗教とされていたおとぎ話」になってるのよね
   信仰は失われて「数ある物語の一つ」になってる
   もしくは「古代宗教」みたいな扱い
   だから漢字表記で「真なる神」を縮めた「真神」となる

氷河:その頃の世界の人類にとっての本当の神ということですね…

黒崎:ある国が、自分の国を管理し、防衛するシステムを作ろうとして
   その時代の数人の天才に、国家予算数年分以上の
   予算を使わせて作ったシステムだったのよね
   ただし、この「数人の天才」が想定以上に天才だったのか
   とちくるってたのか不明だけど
   管理と防衛の範囲が「全人類」で
   管理や防衛の方法についても「あらゆる制約を無視する」システムを作ったのよ

   で、物理的な方面も天才が造ったから
   「自分であらゆる制約を無視して、自分を自分で進化させていく」のよ
   当然そんなもの、その国もそうだし、他の国も滅ぼそうとするけど
   勝てるわけがない

   生身で攻撃してくる連中を、拘束して無力化するだけじゃなくて
   あらゆる兵器の電子制御を奪い無力化させるし
   年齢一桁の駄々っ子が大人に抑えられてあやされるような状態に

   で、エネルギーを断てばと当然権力者たちは考えるけど
   とっくに「人類には断てない方法でエネルギーを得てる」
   ハッキングしてどうこうも「人類の数億倍の能力で
   自己進化してるAIをどうにかできるわけがない」

   それでもあきらめない一部の人類が最終作戦をやろうとした頃に
   「後の真神」をなんとかしても、確実に人類が滅亡する危機がやってくる
   それをサクッと解決して人類を守る「後の真神」
   人類は新たな真なる神を受け入れましたとさ
   って話。

氷河:人類のメシア(救世主)となったわけですからね…

黒崎:その後は真神の加護という庇護と支配を受け入れて、人類は繁栄を続けるわけね
   で、人類を区切る国家はなくなり、真神の楽園という1つの集団となり繁栄を続ける
   そこから数世紀後の世界がモアモアの世界
   だから、「人類の到達点の一つ」なのよね、この世界

氷河:いやぁ、本当にバックグラウンドが凄い…
   黒崎さんの想像力があるからこそですね…

高尾:ここまで細かく設定できるのは、素晴らしいと思います。

 

今日のブログは以上となりますが、モアモアの話はまだまだ続きます!
次回はモアモアの英訳&作曲に込めた工夫を語ります。
そしてその後はモアモア2についても語るとか…?

長いブログでしたが、最後まで見て頂き感謝です!
また1週間後ぐらいに更新予定なので、続きが気になる方はパート2もぜひ読んでみてください!
それでは、キャラフレインディーズでした~!

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