1週間ぶりのブログ更新!
キャラフレインディーズ(CFI)です!
今回は1週間前の「モアモアを語る①」の続きです!
前回は詞について語りましたが、今回は英訳と作曲について語ります。
どんな話が飛び出すのでしょうか…?
■日本人のための英訳
氷河:英訳初挑戦の高尾さんにとっては、難しい挑戦だったと思いますが
英訳する際に、特に工夫した点、気を付けた点は何でしょうか?
高尾:まず、英訳に向く歌詞と、向かない歌詞というのがあり
それは、日本語と英語の文化圏の違いでもあるんですよね
日本語は、どちらと言えばオブラートに包んだ柔らかい表現が多いイメージがありますが
英語は、どちらかというとはっきりと自分の内面を
相手に伝えるイメージがあるんですよね
黒崎:ハッキリ言う文化のイメージがあるね
高尾:玲さんの歌詞は、内面をオブラートに包まず
力強く自分なりに表現することになると思うんですよね
そういった、心の内面を内に留めず、力強くできるだけはっきりと
表現したい場合に、英訳歌詞は一助を担っていると思っています
なので、まず工夫した点は、出来るだけはっきりとした
力強そうな英単語を選ぶことになりましたね
黒崎:ほむ
高尾:文法については、厳密性を求めず
出来るだけ単語だけを見て雰囲気が分かるようなものを選んだ点もあります
黒崎:歌詞的文法みたいなのあるかもだけど
そこは意識してないという感じね
高尾:そうですね・・・どちらかといえば「歌詞の見栄え」を重要視しますね
実はこれ、某有名な音楽プロデューサーさんもやっていた手法なんですが
安室奈美恵さんの『CAN YOU CELEBRATE?』という曲はご存じでしょうか?
氷河:有名な曲ですよね
高尾:この曲は、結婚式などしめやかな祝福の場で使われるような曲なんですが
では、そのまま日本語に訳すと、どういう意味になりそうでしょうか?
一見すると、「喜びを祝ってくれますか?」のように思えますよね?
しかし、アメリカ人がこれを聞くと
「バカ騒ぎできますか?」のようなニュアンスになってしまうんです
黒崎:マジデスカ
高尾:つまり、用法としては、明らかに間違っているんです
では、プロデューサーの小室哲哉氏は英語が全然できない人なのか?
それは全くの見当違いで、海外にもよく行く、英語のスペシャリストです
では、なぜこのような表現をしたのか。
それは、あくまで日本人向けの歌だからです
この意味での正式な訳は、「Wish me well」なんですが
「Can you celebrate」と比べて、見た感じどちらの方が題意は通じやすいでしょうか?
氷河:前者は、幸せを願うみたいなニュアンスだと思うんですが
日本人にはちょっと伝わりづらいかもしれませんね
高尾:おそらく後者だと思うんですよね
セレブレーションなどの言葉で、日本人にもなじみ深い言葉ですよね
このように辞書を用いなくても、見ただけで題意が伝われば
文法よりもそちらを優先したほうが、メインで聞く日本人には伝わりやすいですよね
それでいて、英語特有のはっきりしたイメージも、同時に伝えられるようになるわけです
つまりは、聴く対象が日本人であるならば、厳密な文法よりも
単語の持つニュアンスを使う方が本来の目的により近くなるということなんですよね
そのあたりも参考にしながら、どの単語を使ったらよいか
できるだけ見た単語だけで通じるような英訳を心がけていました
氷河:まさに、日本人のための英訳というわけですね…
高尾:まさにそうですね。あくまでキャラフレは日本国内でのサービスなので
それに合わせて「英訳する」感じでしょうか
氷河:最初からそこに落とし込もうとするのが、さすがは高尾さんというか…
黒崎:うん。凄い
氷河:違う英訳だと、実際に歌詞を歌で聞いたときの感じ方も違ってくるので
そこが聞いてて気持ちいい英訳になっているのは
曲を付けるにあたってもやりやすかったですね
高尾:うんうん。選ぶ単語や表現によって、感じ方は変わってきますね
しかしながら、それは玲さんの日本語訳が訳しやすかったのが大きいですね
意図が伝わりやすかったので、単語を選ぶ際もだいぶ楽でした
黒崎:元々モアモアは英訳しやすい歌詞にしてたからね
高尾:もし、「恋かずら」を訳せと言われたら、そもそも歌の雰囲気が日本語だからこそ
馴染む曲だったので、訳すこと自体ほぼ不可能だったと思います
なので、英語に合う日本語歌詞を作れた玲さんが素晴らしいという一点ですね
黒崎:そこを褒められるのは想定外だけどいい気分ね
氷河:うんうん、元々英訳を想定した歌詞にしたというのは大きいと思います
高尾:作曲に関しても、英語は日本語と違って言葉のリズムが違うだけに
それを見事に作曲した氷河さんも本当に素晴らしいと思います
僕自身が不安だった点は、英語になると言葉のリズムが変わるので
作曲する氷河さんがかなり大変になるだろうと思った点ですね
最初のモアモアでは、英訳の時点でなかなかその点までこなすことは難しかったですね
それでも、きっちり仕上げてしまった氷河さんは、さすがとしか言いようがなかったです
黒崎:うんさすひょう
氷河:まず、英語がどのようにメロディーに当てはまっているかを
意識したこともありませんでしたからね…
英語の場合は、カタカナ表記にすると音があるけど
実際には、子音だけみたいな音があるので苦労しましたが
ところどころ誤魔化しを入れつつ
何とか不自然じゃないメロディーにできてよかったです
UTAUの英語音源を使用しているのですが
当然ながら、子音は無声音しか出ませんからね…日本語の感覚でやると躓く部分です
というか、まず英語の歌い手というのを触るのが初めてだったので、貴重な体験でしたね
日本人なら、人生に一度あるのが幸運なことってぐらい貴重な体験ですw
黒崎:そこまで言ってもらえたらなんか逆にもうしわけないw
大本が私の思い付きだからね
氷河:調声の仕方が今までと違うので、かなり苦労しましたが
最終的にやってよかったとは思えてますw
黒崎:ならいいのかなー
氷河:思い付きといっても、各々が全力でやってますからね
高尾:うんうん、氷河さんも非常に大変だったと思いますが
そういった経験は後々、大きな形で氷河さんのアドバンテージになると思います
■「初めての作曲」だと思って臨んだ氷河
氷河:さて、氷河の曲ですが、冒頭でも触れた通りたいへん苦労しました
黒崎:ほんとほぼ諦めてたよね
氷河:トランスというものにまったく触れたことがなかったため、未知の領域でしたね
作曲の段階で折れそうになったのはCFIで唯一この曲だけです
黒崎:唯一だったwwwww
氷河:それだけ苦労しましたね
黒崎:私を責める言い方なのかそうじゃないのかわかりにくいw
氷河:黒崎さんが悪いんじゃない、黒崎さんが選んだジャンルが悪いんだ
(責めてるのかどうかわかりにくい言い方
黒崎:( ´゚д゚`)エー
氷河:といっても、黒崎さんの中に明確に
参考にした曲のイメージがあったのがありがたかったです
中でも、A・Bメロのイメージ、サビのイメージとして
それぞれ違う雰囲気の曲を投げて頂き
その部分が、モアモアを特徴付ける1つの要素となっているかなと
A・Bメロは音が少なく機械的な印象から
サビで一気に、まさに走り屋らしい疾走感に変化する曲になってるんですよね
そういう意味では、1曲じゃなく、2曲投げて頂いたのが
本当に作曲の上での助けになったと思います
黒崎:主人公の精神的な変化を見事にとしか
プラモとかでもある「ニコイチ」を頼んだ形になるけど
新たな一つのモノに仕上げ切ったのは凄い
そういう二面性もモアモアにはあるからね
現実でいうと、朝や業務時間は死んだ魚の目で気力も覇気も無い感じでも
退社後にネトゲやゲーセン、家庭で目をギラギラさせて遊ぶ人もいるし
この二面性も割と頭に入れて聞いて欲しいかも?
曲にしても歌詞にしても
氷河:まさに、サビで走り屋モードに入る感じですね
あとは、もうこの曲はジャンルの経験値的にも、初めての作曲のような感じでしたから
「とにかく楽しんで、入れれる要素はどんどん盛り込んでいこう」
という新鮮な気持ちで制作しました
黒崎:そのチャレンジ精神良いね
高尾:なるほど・・・
氷河さんの持つチャレンジ精神と発想力が完成に大きく寄与したものと思います
氷河:その結果、サビ前にカウントダウンの声が入っていたり
1曲の間に、シンセが合計3本入っているのですが
そのどれも違う音色だったり…など色々あります
黒崎:マジで豪華
いろんな角度から楽しめる曲なのはホントに二人に感謝しかない
氷河:僕も本当に貴重な経験は2人があってこそだったので、感謝です
高尾:いえいえ、僕も非常に勉強になる経験をさせていただき
玲さんと氷河さんには深く感謝しております
以上、英訳&作曲編のお話でした!
作者3人にとっても、とても貴重な経験になったと思います!
語り出したら止まらない!モアモアのお話、いかがでしたでしょうか?
しかし、実はこれで終わりではありません!
モアモアを語るなら、2023年翔愛祭でリリースされた
『More wild, more emotional』(通称:モアモア2)についてももちろん語らなければ!
というわけで、次回ブログは「モアモア2を語る」です!
1週間後ぐらいに更新しますので、そのときにまたお会いしましょう!
キャラフレインディーズでした!